本を読むのに準備がいるの?

 この記事は凡才が成功するための戦略的読書講座の2回目となります。(1)概要編では本の内容を最大限に活かし、1冊の本で人生をよい方向に変えていくことについて、5つのステップがあることをお伝えしました。

ステップ1:本の内容をリサーチ
ステップ2:本を読む前に「書評」と「決意表明」を書く
ステップ3:本を読む
ステップ4:とるべき行動をリストアップする
ステップ5:行動する

 今回はそのステップ1とステップ2。本を読む前にやっておくことをお伝えします。つまり「予習」ですね。

「予習って言われても、本を読む前に何を学べるの?」
 そう思う気持ちもわかります。

 でも、難しく考える必要はありません。あなたはその本にどんな内容が書いてあるかを、断片的に知ったからこそ購入したのですよね。

 本を読んだら
・こんな夢がかないそう
・長い間悩んでいたことが解決しそう
・わからなかったことが理解できそう……

 それぞれ感じた思いを深堀りしていくことで、新しい知識を受け入れる準備をしていくこと。それが予習になります。

想像力を働かせながらリサーチする

 まず、5つのステップの1つ目。リサーチです。
 リサーチというと「大変そう」「何を調べたらいいの?」「どこで調べたらいいの?」と一気にハードルが高くなってしまう人も多いですね。

 でも難しく考える必要はありません。やることは2つだけです。

1)本文以外の箇所から「気になる点」を収集する
2)わからない言葉の意味をネット検索で調べる

この2点、具体的にどのようにするか説明いたします。

1)本文以外の箇所から「気になる点」を収集する

 本のメインは「本文」です。でも構成要素は本文以外にも以下の要素があります。
 ①表紙 ②裏表紙 ③帯 ④「はじめに」⑤目次 ⑥著者紹介

 ①②③は本の「顔」にあたる部分。「この本はどんな内容について書いてあるか」「読んだらどんないいことがあるか」を簡潔にアピールしているものです。表紙、裏表紙、帯をみて「これいいなあ。買おう」と思ってもらわないと買ってもらえないので、どの著者も表紙には最大限の力を注いでいます。
 本文の内容を凝縮している箇所と言ってもよいでしょう。

 この箇所はいちばん大切なところのなので、書いてある言葉の意味をしっかり捉えて、本文を読む上でポイントとなりそうなキーワードを書き出していきます。

 ④「はじめに」については本編への導入部分ですので、読む上でのヒントに溢れています。
・この本を読んだら何を得られるのか(本を読む目的)
・本を読む目的を達成させるために、著者は構成で伝えたいことを伝えているのか

 この2点を中心に読み取るようにしましょう

 ⑤目次。事前準備で最も大切なのが「目次をどう読み取るか」。目次で書かれている一つひとつの項目について「どういうことを言っているのだろうか?」を想像します。
 特に頻繁に出てくる言葉は、本文の中で非常に重要な役割をもつ「キーワード」です。このキーワードも書き出しておきましょう。

 ⑥著者紹介。大切なのは何の「専門家」なのか。たとえば「脳の働き」について「精神科医」が書くのと「ビジネスの専門家」が書くのでは切り口がちがいますよね。

2)わからない言葉の意味をネット検索で調べる

 リサーチしていると「これってどういう意味だろう?」という言葉に出会います。そんな時はすぐにネット検索。

 ネット検索しなくても、本文で意味を説明している場合もありますが、それでもネット検索をするようにしてください。意味を調べることでリサーチがしやすくなります。

 注意したいのは「わかったような気になっている」言葉。

 よく耳にするけど、意味が理解できているかどうか自分でも「あやふやな言葉」ってありませんか。そうした言葉も必ず調べるようにしましょう。

本を読む前に「書評」と「決意表明」を書く

「書評って普通、本を読んでから書くものでしょ」
「決意表明なんて大げさなこと必要ないでしょ」

 そんなご意見もチラホラ聞こえてまいりますが「書評」と「決意表明」の2点が「戦略的読書」において肝となるものです。

1)書評を書く

 まだ読んでいないので「書評」なんて書けない。

 うん、わかります。わかりますけど、やってみましょう。やってみると案外簡単にできるものです。誰に見せるわけでもないので良い文章である必要はありません。

 書評に書く内容は以下のとおりです。

・タイトル、著者名、著者の肩書き
・本のメインテーマ
・本を読んで得られること、目的
・読者はこの本でどの様に目的を達成していくか

 タイトル以外は想像で書いていくことになりますが、かなり多くの部分が目次などでヒントとして得られるはずです。楽しみながら書評を書いていきましょう。

以下のサンプルを参考に、書評を書いてみましょう。

 これは(肩書)の(著者)が書いた『(タイトル)』である。具体的には(メインテーマ)についての語っている。この本を読むと(目的を達成していいく方法)によって(本の目的)が得られる。(その他気づいたことを書く)

2)決意表明を書く

 あえて「決意表明」という堅苦しい言葉を使っています。強い言葉のほうが、読書をするときの真剣さが増すからです。

 決意表明に書く内容は以下の2点。
(1)本を読んで知りたいこと(具体的に)
(2)本を読んだ後に起こす行動

 以下のサンプルを例にして、紙に書いてみましょう。

<決意表明>
 私はこの●●という本を読んで、(1)に関する知識を新たに得て生かしていく。読んだ後はきちんと計画立てて、(2)という行動をとっていくことを決意します。